佐賀大学医学部 麻酔・蘇生学教室

0952-34-2324

研究案内

麻酔・蘇生学講座

  1. 研究・教育スタッフ

    坂口嘉郎(教授),平川奈緒美(准教授),高松千洋(准教授),ほか

  2. 研究テーマ
    • 1) 痛みの伝達,治療に関する基礎研究
      麻酔・蘇生学教室では,動物を用いて自律神経および感覚神経に神経トレーサーを注入することにより,内臓の求心性感覚神経の起始の決定や,神経ペプチドを用いて免疫組織化学研究を行い,内臓痛における自律神経,感覚神経の関与に関して神経解剖学的研究を行っている。臨床の場においては,難治性慢性疼痛に対する新しい治療法として,大槽内薬物注入,三叉神経槽内グリセリン注入,胸腔鏡下胸部交感神経切除術,脊髄刺激電極埋込みなどを行い,良好な成果をおさめている。これらの臨床的に利用している治療法の基礎として動物での神経解剖学的研究を行っている。
      また,疼痛制御機構としての下行性疼痛抑制系に関する研究として,ラットを用いて,これらのシステム内の中脳水道灰白質や延髄腹内側領域に各種薬物(オピオイドなど)を投与したときの鎮痛作用に関して行動生理学的研究(熱刺激を与えたときの尾逃避反射など)を行っている。さらに痛みには性差や情動が関与していることに注目して,慢性痛モデルを作成して,行動生理学的研究および神経解剖学的研究を組み合わせて,下行性疼痛抑制系と情動に関するドパミン作動神経系(脳内報酬系)との関係についての研究を行っている。
      これらの研究では,中枢神経および末梢神経の解剖,神経解剖学的研究手法(神経組織化学,神経トレーサー法,免疫組織化学法)が習得できる。さらに行動生理学に必要な尾逃避反射やホルマリンテスト,条件づけ学習などの研究法,動物での定位脳手術などの手法を習得することができる。
      また,脊髄における疼痛伝達機構に関する電気生理学的研究を,生体構造機能学講座とともに行っており,in vitroおよびin vivo patch clamp法などの手法を学ぶことができる。
    • 2) 複合性局所疼痛症候群(CRPS)の臨床的・基礎的研究
      疼痛疾患の中でも非常に難治性であるCRPSに関して,国内の多施設共同での研究を行っており,当教室はその共同研究施設として,診断・治療に関しての研究を行っている。また,発症機序に関する基礎的研究を行っている。
    • 3) 難治性疼痛の治療のひとつとして脊髄刺激療法が臨床では有効である。しかしながら,この鎮痛機序に関しては,また不明な点も多い。当教室では,ラットの神経障害性疼痛モデルを作成し,独自に作成した電極を植え込み,電極刺激を行うことにより,行動生理学的変化,免疫組織的変化を調べることにより,脊髄刺激療法の鎮痛機序の解明を行っている。
    • 4) 術前の経口補水療法に関する研究
      近年,手術を受ける多くの症例では従来行われてきた長時間の絶飲時間は必要なく,術前の炭水化物飲料摂取で術後の嘔吐が少ないと報告されていることから,手術3時間前までは炭水化物飲料を摂取させることで術中の循環動態,輸液量,合併症,経済性,患者満足度,病棟スタッフの満足度などについて評価を行い適切な術前飲水についての研究を行っている。
    • 5) 重症患者情報活用化システムの開発
      手術患者,ICU入室患者等のバイタルサインや治療データを記録する重症患者システムは情報分析するための機能はあるものの,実用的に耐えうるものではない。このシステム内の情報を迅速かつ円滑に分析し,診療,研究のみならず,経営を含めた病院運営に資することができるような情報活用化システムの開発を行っている。
  3. 問い合わせ・連絡先

    坂口教授:yoshiro@cc.saga-u.ac.jp
    TEL直通 34―2324(内線 2324)
    部屋番号 2258

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